2025年3月17日、国防の義務を果たしたキム・ミンジェが無事に除隊しました。1年6ヶ月という長い時間待っていたファンにとっては、とても嬉しいニュースですね!
キム・ミンジェの除隊に合わせて、彼の代表作の一つである『ブラームスは好きですか?』をご紹介!夢と現実の間で葛藤する若者たちの恋、夢、友情がリアルに描かれた青春ロマンスです。
韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう!
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ソリョン大学音楽学部のチェ・ソンア(パク・ウンビン)は、ヴァイオリンを人一倍愛し努力を重ねてきましたが、その実力は認められず、憧れていたオーケストラからも外されてしまいます。
長年想いを寄せている友人ユン・ドンユン(イ・ユジン)にも気持ちを伝えられないままくすぶる日々。
大学卒業を控え、周囲は留学や大学院など進路を決める中、ソンアはキョンフ文化財団のインターンとして働くことにしました。
一方、キョンフ文化財団の支援を受け世界的ピアニストになったパク・ジュニョン(キム・ミンジェ)が帰国。ジュニョンの親友でチェリストのハン・ヒョノ(キム・ソンチョル)と、その恋人でヴァイオリニストのイ・ジョンギョン(パク・ジヒョン)も韓国に戻り、15年来の親友3人が再会します。
しかしジュニョンは長い間、親友の恋人であるジョンギョンへの想いを秘めていました…。
互いに伝えられない想いを抱え葛藤するソンアとジュニョンは、音楽を通して距離を縮めていきます。そしてソンアは「ブラームスの曲は弾かない」というジュニョンの想いを知ることになり…。
ヨハネス・ブラームス: 生涯、作品とその真髄 (ONTOMO MOOK)
ヨハネス・ブラームスはドイツ生まれの作曲家・ピアニスト・指揮者。バッハ、ベートーベンと並んで「ドイツ3大B」と称される、ドイツ音楽の歴史に多大な影響を与えた音楽家の1人です。
ブラームスは同じく作曲家のロベルト・シューマンに出会い、お互いを尊敬し合う友人関係に。そしてシューマンの妻でピアニストのクララに想いを寄せるようになります。
しかしシューマンが若くして死去した後も彼に対する敬意と友情を守り、クララと結婚することはなく、ブラームスは生涯独身を貫いたと言われています。
経営学部を卒業するも、ヴァイオリニストになる夢を諦めきれず4浪の末に音楽学部に入学したソンア。周囲の学生はみんな年下で、幼少期から音楽の道を歩んできた人ばかり。楽器を始めるのが遅かったソンアがどれだけ努力しても、その「時間」を追い越すことはできません。
ソンアは、ヴァイオリンを愛する気持ちだけではどうにも出来ない現実に直面しています。
国内外のコンクールを渡り歩き、輝かしい成績を残してきたジュニョンは「天才ピアニスト」と脚光を浴びてきました。1年間の休暇を得て韓国に帰国し、ソリョン大学に復学します。
しかしそんなジュニョンにはコンクールに出て賞金を稼がなければならない事情があり、ピアノを弾いていて幸せだったことはなかったのです。
才能や実力が足りずに悩むソンアと、才能があるが故に苦悩するジュニョン。大学卒業を控えた29歳という人生の分岐点で、彼らは何を思い、どんな道を選択するのでしょうか…。
大人になる過程で誰もが経験したであろう、夢と現実の間で生じる葛藤、それでも譲れない信念、一歩踏み出すときの不安。
そんな様々な感情がリアルに繊細に描かれ、彼らの揺れ動く感情が手に取るように伝わってきます!
浪人時代を支えてくれた友人ユン・ドンユンを想い続けているソンア。しかしドンユンはソンアの大親友カン・ミンソン(ぺ・ダビン)の元恋人であり、ミンソンがドンユンを忘れられずにいることをソンアは知っています。
ミンソンとの友情に傷がつくことを恐れ、ソンアは長い間、自分の気持ちを隠しています。
ジュニョンもまた、15年来の親友であるヒョノの恋人ジョンギョンへの想いを隠し続けていました。そしてジョンギョンとヒョノの関係にも変化が起き…。
秘密の恋に苦しんできたソンアとジュニョンは、音楽を通して少しずつ心を通わせていきます。それは傷ついてきた2人がようやく幸せになれる恋の始まりかと思われました。
しかし心惹かれるジュニョンが長い間想い続けてきたジョンギョンの存在の大きさ、彼らが一緒に過ごしてきた時間の長さ、ジョンギョンと自分の才能の差。様々な感情が前に進もうとするソンアを翻弄し…。
ブラームスが好きですかOST(Do You Like Brahms?)
本作には誰もが一度は耳にしたことがあるクラシックの名曲が数多く使われています。
クラシックに詳しくなくても大丈夫!楽曲の背景や楽器の知識などが作中に散りばめられているので、むしろクラシック音楽についてもっと知りたくなる、素敵なきっかけになると思います。
OSTには、『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』『サムダルリへようこそ』『智異山~君へのシグナル~』など、多くの名作ドラマを楽曲で盛り上げる少女時代テヨンや、EXOでメインボーカルを務めるベッキョン、『イカゲーム2』への出演で注目度急増中の元IZONEチョ・ユリなど、豪華アーティストが参加!
どの楽曲もピアノやヴァイオリンの音色が美しく、本作の優しい空気感とのマッチングが素晴らしい。歌詞も登場人物たちの揺れ動く心境とリンクしているので、より一層深くストーリーに引き込まれます。
クラシック音楽とOST楽曲にも耳を傾けながら、心癒される感覚を味わってください!
ヴァイオリンをこよなく愛するソンアを演じたパク・ウンビンは、指にタコができるほど必死にヴァイオリンの練習を重ね、撮影時には自身で演奏できる実力になったそうです。
ソンアの卒業公演のシーンでは、彼女のヴァイオリンへの愛情やこれまでの悔しい想いなどがこもった演奏に、筆者は心を震わされ涙が溢れました。
キム・ミンジェも、撮影開始の1ヶ月半前からピアノの練習を始め、撮影中もピアノの練習を並行して行っていたといいます。忙しい中、1曲が長いクラシックピアノ曲を複数覚えるのも大変だったはずです。
筆者も幼少期にピアノをかじっていましたが、間違えないように弾くだけでもものすごく集中力が必要。それに加えてキム・ミンジェは「天才ピアニスト」の演技をしています。まるで呼吸をするようにピアノを弾いている、その風格が漂うミンジェの姿がとても自然で素晴らしかったです。
パク・ウンビンとキム・ミンジェは、本作で2020年SBS演技大賞のベストカップル賞を受賞しました。
作中には「名言」とも言えるようなセリフが散りばめられ、登場人物の表情や心の声も丁寧に描かれていて、若手実力派な2人の演技力が生きた作品になっていると思います。
テンポ良く進む作品ではありません。じっくり丁寧に登場人物の心情を汲み取りながら、音楽に耳を傾けながら、「鑑賞」してほしいです。
2025年3月現在、『ブラームスは好きですか?』はNetflixやU-NEXTなどで視聴可能です。
■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。